つらつらブログ

新卒4年目.エンジニアとしての生活が始まる。読書録備忘録など.思ったこと感じたことを記録しています.

『炎上』と『拡散』の表現学――小峯隆生+筑波大学ネットコミュニティ研究グループ

 『炎上』と『拡散』の表現学――小峯隆生+筑波大学ネットコミュニティ研究グループ

 

SNSにおける「炎上」と取り扱い、ある投稿に対するつぶやきを、評価(+・-・0=中立)で分類し、それらの評価点を合算した数値を時間軸であらわし、いわゆる「炎上」したものは下降するグラフを描いていた。炎上を、「最初は高評価であったが後に炎上したもの」、「炎上の火消しに成功したもの」、「当初から炎上したもの」、などへ分類し、それをグラフで視覚的に一致させ直感的にわかりやすかった。

 

オリジナルの研究は論文となっているようであるが、本稿はそれをベースにより一般的な読者にも親しみやすい形で提供したものである。

そのため文章やその表現も、研究ベースであるのとはうってかわり、ネットで用いられるような言葉遣いである。

また炎上過程を分析するさいに各種のつぶやきに言及しているが、その引用形式からしてしょうがないが、まとめサイトのようである。

 

要するに、内容はアカデミックとしても、体裁がそうではないため、読者によっては著者ならびに機関の評価を下げる可能性もあると思う。

そこは割りきって読むべき本だと思うが。

 

またロングテールについては、(少なくとも私の解釈とは)通常とは違う定義が用いられている。