つらつらブログ

新卒4年目.エンジニアとしての生活が始まる。読書録備忘録など.思ったこと感じたことを記録しています.

『問題解決のための「社会技術」 分野を超えた知の協働』――堀井秀之

 『問題解決のための「社会技術」 分野を超えた知の協働』――堀井秀之

 

 社会問題といっても、現代社会において様々な要因が関連しており、問題解決のためには文理融合的な試みが必要となる、と主張した。

前半の議論は、参考になった。例えば、問題解決においても「創造力」が必要となること、問題の分析・解決策の考案にあたっては帰納・演繹などの思考様式が使われているなど。

また、問題を「構造化」し、「俯瞰的」に把握することなど、なんとなく思い浮かぶことを文章で表現することで理解が腑に落ちた部分があった。

 

後半は具体的な試みを取り上げたが、社会問題解決のための大学の研究の紹介に終始し、個人的にあまりおもしろくなかった。ただ、現在のIoTなどの関連づければ、そのヒントになるような事例があり(データの規模はまったく違うけれど)、当時(2004年出版)の類似の試みは参照できたと思う。